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2002年10月全国で犯行声明付きのバラバラ遺体が発見された。 容疑者として疑われたのは、被害者の兄でエリート公務員の沢野崇だったが……。 〈悪魔〉とは誰か? 〈離脱者〉とは何か? 止まらぬ殺人の連鎖。明かされる真相。 そして東京を襲ったテロの嵐!“決して赦されない罪”を通じて現代人の孤独な生を見つめる感動の大作。
残虐な連続殺人に対して、メディアの新情報を今か今かと待ち、残虐な事実を知るたびに、やり場のない怒りを紋切型の喋りでしか表現できないもどかしさに腹立つ、という状況は、まるで現実そのもので、犯人の少年や家族の言葉は雑誌やテレビというメディアを通して、実在の事件そのものだ。
想像や未来の予知などと言うよりは、明らかに現状を写実したものに近い。 本作で語られることは極めて切実で我々の身に、いや心に迫ってくるが、「なぜ人を殺してはいけないか」という問いを初めとして、どれもこれも殆どがどこかで聞いた事ある事ばかりである。 小難しい言葉で飾られた思想のごときものも実質は同じであり、結局のところそれは今の時代の状況、現代人の抱える思いや言葉を代弁し語り、時代精神をそのまま描いただけなのである。 本作のそういう時代精神・時代状況の写実は専ら殺人事件や犯罪をめぐる諸問題や諸言説を対象としている。 責任能力や精神病の問題から警察の取調べの問題まで現代日本で騒がれる犯罪関係、法律関係のあらゆる問題が本作内には凝縮され扱われていると言えよう。 それは私としては高く評価できる極めて意義ある事に思えた。
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